雑穀の種類について

雑穀の種類は大きく分けて、三つのタイプに大別できます。

実に固い殻の付いているもの
ひえ あわ こきび
これらは、実にしっかりと
した固い殻が付いています。
固い殻が、実をしっかりと
ガードする、゛よろい゛の
役目をしています。

籾は人間の手でも剥けますが
殻はどんなに頑張っても
無理です。
茶きび カナリーシード

実に籾がらの付いているもの
この他に、小麦などの麦類も 
この仲間です。
固い殻の変わりに籾が
付いています。
この籾も実を守る
゛よろい゛の役目です。
「もみがら」と言われる様に
籾も殻も共に実を
守る役目です。
お米 (籾を取った玄米) オーツ麦

実に籾がらも固い殻も付いていないむき実のもの
キヌア アマランサス えごま
普通は実を守る籾や殻が
付いているのが普通なの
ですが、付いていないもの
もあります。
籾や殻の付いている物は
全てイネ科の作物ですから、
これらはイネ科以外の
作物といえます。
ニガシード サフラワー(紅花)
これらは、もともと固い殻や籾で保護されているものではありませんので、
最初からムキミ状態のものです。
保護してくれる物がないので、品質の劣化は避けられない様に思います。
えごま等は三年もすると発芽率が極端に低くなります。
これらに比べ、イネ科作物である米・麦・雑穀(ひえ・あわ・きび)は、殻や籾で
しっかりとガードされている為、何十年たっても大丈夫です。

質問には、殻がないものはなかなか食べてくれないとあります。
これは何故でしょう?
もともと殻の付いていない物は、自然状態ではそのまま食べているわけです。
畑では、えごまが集中的に狙われます。上手いのか食べ易いのか、解りませんが
三年前に蒔いたえごまは、野鳥に皆食われてしまって全滅しました。
冬の間だけは野鳥に餌をあげていますが、与えるのは調整時に出た細かく砕けて
しまったクズ雑穀や、出荷した残りの古い物で全てムキミ状態のものですが
すずめを始めカケスや名前の解らない野鳥達が来て食べていますので、
ムキミを食べないという事はないと思います。
が、実際に食べないとすると、原因は幾つか考えられます。

質問には輸入餌、とありますが、現在鳥の餌と市販されているものはほとんどが輸入物でしょう。
この輸出や輸入は、だれでも勝手にやれる訳ではなく細かい規定があります。
植物やその製品を外国から輸入する際に、国外から有害な害虫や病原菌が侵入して、日本国内
の植物や農作物が取り返しのつかない被害を被らないように、「植物防疫法」に基づいて
行われる検査が植物検疫です。

植物防疫法の規定に基づき定められた「輸入植物検疫規定第一条3の6にはこうあります。
 「米、麦、雑穀、穀粉、ぬか、ふすま、搾油かす及びコプラは、
陸揚前に綿密に予備検査を行った後検査する。」

雑穀類などは二度の検査を必要とされている実に厳しいものです。

更に同規定の検査合格基準として、第二条の三で、以下のように規定されています。
  「法第四条第二項又は第九条第一項の規定による消毒(くん蒸、除去等の措置を含む。
以下同じ。)
を実施して検疫有害動植物が死滅し、又は除去されたものと確認される場合」

つまりは、ばっちり消毒しない限り輸入は認められない、という事です。
その時、消毒剤として使用されるのが燻蒸剤といわれるものです。
燻蒸剤(くんじょうざい)
「殺菌や殺虫の目的で、密閉した室、箱、天幕などを用い、ガス化させて使用する農薬をいう。
臭化メチル、クロールピクリンや二硫化炭素など。」

この中では取り扱いやすさから、臭化メチルが使用される事が多いようですが、
これもフロンと同じくオゾン層を破壊してしまう厄介な化学物質で、2010年までに世界的に
全廃するという事がきまったようです。
臭化メチルなどは揮発性が高いので農産物への被害は少ないといっても、
もともと害虫類を全滅させるために使用するものですから危険な農薬であることに違いは
ありません。
そんなふうにして消毒処理された物を鳥さんたちは喜んで食べるでしょうか?

次に、むきみの場合はいつ加工されたものかが解らないという問題があります。
何年も前に加工(殻取り)されたものである可能性もあります。
殻や籾の無いもともとのむきみの種類のものは、ただ保存しているだけで
どんどん酸化による品質の劣化を招きます。
何年も前に収穫されたものですと、美味しくないので食べないという可能性もあります。
市販されているものがフレッシュな物であるという保障はどこにもありません。

流通の常識
少し前にテレビの番組で、秋口に新米として売られいる物が本当に新米であるかどうかを
薬品を使って調べてみるという内容の番組が放映されていました。
結果、100%新米であったものは一つも無く、全て古米との混合米でした。
ひどいものは、100%古米を、新米100%の袋に入れて売っていたというケースです。
実際問題としては、古米であっても精米したての物は味自体もそう変わらないでしょうし、
きれいに印刷されたビニール袋にバック詰めされてしまうと、これを見分けることは
ほとんど不可能だと思います。勿論きちんと保管されているものですから、
古米であっても、何ら問題はなく、別に良いではないかとも言えますが、
インタビューを受けていた米販売店の関係者は、「これが米業界の常識なのだ。」と強調
していました。偽装表示が当たり前というのが流通の常識です。
そう言われれば、スーパーなどで、「魚沼産コシヒカリ」のパッケージが
やたら目につきませんか?
スーパーなどの量販店で売るほどの生産量が魚沼地区にあるのでしょうか。
どう考えてもおかしい、という事には誰でも気ずくはずです。

例えば雑穀の流通においても事情は同じです。
雑穀生産では岩手県が有名ですが、岩手県の生産量の数倍以上のものが
岩手県産として出回っている実態もあるようです。
飼料用に輸入したものを人間用に精白加工し、それに10%程度岩手県産の物を混ぜ
岩手県の国内産として販売する、これが雑穀流通業界の常識です。
良いとか悪いとかの問題ではなく、利益を出す為には当然の事として
認められている暗黙の了解事項といえるでしょう。

今は「振り込め詐欺」が横行してやっかいな世相になっていますが、
今時相手のいう事を鵜呑みにして信じるようではただ騙されるだけです。
宣伝文句が真実であるという保障はどこにもないのですから、
産地と生産者と栽培履歴のはっきりしている物を選ぶべきだと思います。
実際に小鳥を飼っている親御さんたちの話によると、市販の物と
無農薬のものとでは、食べ方が全然違うとの事ですから、そもそも味そのもの
が全然違うのだ、とも言えるかもしれません。
一つの作物でも、その品種という事になると数限りなくあるわけですから、
輸入されたものが良味な品種のものであるかどうかはまったくわかりません。
ただパックに入っているだけで、産地やその品種という段になると
全く解らないというのが実際のところではないでしょうか。

海外からの輸入について
例えば、国内産の粟穂などは手に入る状況にはありませんので、海外から取り寄せる場合等
について少し考えてみましょう。
およそ国内である限りは、どこへでも自由に旅行が可能です。
しかし、海を越えるとなるとこれは簡単にはいきせん。パスポートを取得して必ず、出国・入国の
手続きをしなければなりません。別に難しいことではありませんが、所定の手続きを踏む必要が
あります。 帰国の際には、入国ゲートのところに必ず植物の検疫コーナーがありますね。
海外から、動植物を勝手に持ち込む事は絶対にできません。
勿論カバン等にひっそりと忍ばせて持ち込む事は可能ですが、これを密輸といいます。
勿論違法行為ですから、私も一度しかやったことはありません。(えっ、ウソですよ!!)
荷物の場合も海を超えると事情はおなじです。麻薬等の密輸に利用されては大変ですから、
厳重にチェックされますし、植物や種等は植物検疫を済ませなければ絶対に税関を通りません。
国内で自由に送りあえる宅急便のようにはいかないのだ、という事です。
海外から取り寄せる場合は、税関でひっかかる可能性がないかどうか、検疫がどうなるか、
発送地で受ける場合は検疫検査の内容がどうなっているのか、よく確認してからにされた方が
良いのではないかと思います。 せっかく無農薬のものだから、と思って購入しているのに、
輸出入の段階で殺虫剤をかけられて燻蒸処理されていたらガックリ来てしまいますよね。
勿論海外からの荷物が全て開封されてチェックされるわけではないと思いますので、
上手くすり抜けて無事手元に届く可能性もありますが、絶対大丈夫という保障はありません。
勿論多少の事は気にしないという方はこの限りではありません。

  戻る